入れ歯治療について

入れ歯は大きく分けると、保険と自費の2つに分かれています。
保険診療は金属の留め具(クラスプ)が目立ったり、入れ歯の厚みがあったりしますが、費用を抑えつつ、スピーディーに作れることが大きなメリットです。
一方で自費診療の場合は薄く作れたり、外から入れ歯を付けているとわからなかったり、患者さまのご要望に応じて様々なタイプをご提案可能です。
入れ歯の素材による違い

入れ歯は「床」と呼ばれる部分に使用する材料によって、大きく2種類に分かれます。
一つは床がすべてプラスチックでできている、いわゆる「プラスチック床」の入れ歯。
もう一つは床の一部に金属を使った「金属床」の入れ歯です。
装着時の「違和感」、しっかり噛める「安定性」、温かさ・冷たさを感じる「熱伝導」の3点で違いがあります。
プラスチック床 | 金属床 | |
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違和感(薄さ) | 強度を保つため、厚く製作する必要があります。これがプラスチック床の入れ歯の違和感が大きい原因です。 | 薄くて丈夫な入れ歯が作れるので、違和感も最小限にすることが可能です。 |
安定性(噛みやすさ) | 強く噛むとたわんでしまいます。さらに長期間の使用により少しずつ変形し、徐々に噛めなくなってきます。時には隙間ができてしまうこともあります。 | たわみや変形も少ないので、しっかりと安定した噛み心地になります。 |
熱伝導 (温かさ・冷たさの伝わりやすさ) |
上あごを覆う入れ歯の場合、プラスチック床では温かいものや冷たいものを食べても熱を感じにくくなります。 たとえば、温かいお茶を飲んでも、上あごはその温かさをあまり感じることができません。 | 熱の伝導にも優れているので、食べ物の温かさや冷たさをしっかり感じることができます。 |
当院で扱っている入れ歯
当院では健康保険を利用できる入れ歯はもちろん、様々な入れ歯に対応しています。失った歯の本数や、皆さまのご希望にあわせて最適な入れ歯をお作りしますので、お気兼ねなくご相談ください。
チタン床義歯

義歯床にチタンを使用しています。
保険適用 | × |
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長所 |
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短所 | 保険適用外のため、自由診療になる |
コバルトクロム床義歯

義歯床にコバルトクロムを使用しています。
保険適用 | × |
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長所 |
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短所 |
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ノンクラスプ義歯

特殊な素材を使用しています。
保険適用 | × |
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長所 |
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短所 |
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磁性アタッチメント(維持装置)

さまざまな種類があります。入れ歯の補助的な固定装置です。
保険適用 | × |
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長所 |
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短所 |
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コンフォート義歯

コンフォートは、硬い入れ歯の裏面を生体用シリコーンというクッションで覆う、全く新しい入れ歯の技術です。生体用シリコーンの弾性が、入れ歯でグッと噛んだときの歯ぐきにかかる負担をやわらげ、驚くほどの吸着力を発揮。「痛い・噛めない・外れやすい」といった、従来の入れ歯の悩みを解消するとともに、あなたの歯ぐきをやさしく守ります。
※今お使いの入れ歯にも加工できます。ただし、入れ歯の材質によっては、加工できないものもあります。
保険適用 | × |
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長所 |
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短所 |
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プラスチック義歯

義歯床にプラスチックを使用しています。
保険適用 | ○ |
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長所 |
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短所 |
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入れ歯治療(自費診療)の料金
チタン床義歯 | 200,000~300,000円 |
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コバルトクロム床義歯 | 100,000~200,000円 |
ノンクラスプ義歯 | 50,000~180,000円 |
磁性アタッチメント(維持装置) | 100,000~500,000円 |
コンフォート義歯 | 100,000~300,000円 |
※掲載の料金は税込の金額です。
入れ歯治療(自費)の治療期間・回数
治療期間:2~6週間
治療回数:2~6回
(磁性)
治療期間:3~8週間
治療回数:4~10回
ブリッジ治療について

ブリッジとは、歯を失った箇所の両隣にある歯を削り、そこを支えにして人工歯を装着する方法です。橋のように装置を架けるのでブリッジと呼ばれています。しっかりと噛むことはできますが、歯を削らなければなりません。
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メリット
- 保険適用が可能です。
- 入れ歯と比べ、異物感が比較的少ないです。
- 噛む力を維持しやすいです。
- 固定式のため安定感があります。
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デメリット
- ブリッジの土台を作るために、周囲の健康な歯を削らなければなりません。